*各家庭ごとに予防接種に対する考え方は違います。この記事はあくまでの我が家の場合です。ご承知おきください*
ドイツには、Hausarzt(ホームドクター)という家庭医の制度があります。
我が家のドイツ人たちは何か体に不調があると、それぞれのHausarztにかかります。
基本的にはまずHausarztに行って、そこで処置できなければ専門医への紹介状をもらう形です。
しかし!ドイツに移住してきた方、特に女性の皆さん。
そんなにHausarztに行きますか?
私は正直、在独11年目にしてまだ1度しか行ったことがないんです。
なので、専門クリニックで「Hausarztは?」と聞かれて毎回「えー…、わかりません」と答えています。
だって、HNO(耳鼻咽喉科)には免疫療法で毎月行くから、耳鼻喉に違和感があればそこで相談できる。
婦人科には半年に1回コンタクトを取るし、1年に1回は検査をしています。
あとは子どもの件でどこかの専門医に行くことがあると、そこで自分の予約も取ってしまうんですよね。
結果的に、最後にHausarztに行ったのは6年前になってしまいました。
健康診断をするためにHausarztを予約
Hausarztに行っていないというのは、お医者さんに行くほどの風邪や流行病に罹っていないと言うこと。
これは自慢できますが、同時に健康診断にも行っていないと言うことです。(婦人科検診は婦人科で受けています。)
40代女性、これではいけませんね。
一念発起、早速Hausarztを予約しました。
そして、「3ヶ月後に来て」と言われました…。(行くこと忘れそう。)
6年前にHausarztに行った理由
6年ほど前、子どもが予防接種をしているのをあれこれ確認していて、自分の予防接種状況が気になりました。
そこで、早速日本から私の母子手帳を送ってもらいました(保管していた母、すごい)。
中を見てみると、
- 百日咳・ジフテリア・破傷風が4回
- ポリオが2回
- 麻疹が1回
- BCGが1回
- 日本脳炎が2回
- おたふく風邪が1回
- 三日ばしかが1回
- 風疹が1回
になっていました。
日本でも生まれた時期によって、積極的な接種が推奨されていたものや、指定から外れたものなどがあります。
この全てを接種していることが必ずしも正しいと言うわけではありません、念の為。
そして、私が接種したものが十分なのかもわかりません。(*結果的には不十分でした。後述)
ドイツでImpfpass(予防接種証明手帳)を作る
夫に、「予防接種の効力が切れて長いのに、放っておくなんて信じられない。日本のImpfpassはどうやって管理しているんだ?」と聞かれました。
さらに、「運転免許証のように日本版からドイツ版に書き換えないといけないのか?それともインターナショナルになっているのか?」とも。
日本にはそもそも予防接種証明手帳自体がないのだというと、あり得ないと言う顔をされました。
私の母子手帳を取り寄せていたおかげで、どの予防接種をしていたのかは説明できる。
そこで、すぐにHausarztに予約をとって予防接種証明手帳の作成と追加接種をお願いすることになりました。
予防接種証明書の保護カバー予防接種カード予防接種ブック子供と大人のための国際予防接種証明書、7色から選択、105×144mm,赤
予防接種済みワクチン一覧を作ってHausarztへ
その場で接種したワクチンの名前を言える自信はありません。
そこで、インターネットで名前を調べて、一覧にした紙を持っていきました。
日本語 | ドイツ語 |
ジフテリア | Diphtherie |
破傷風 | Tetanus |
百日咳 | Keuchhusten |
ポリオ | Poliomyelitis |
麻疹 | Masern |
おたふく風邪 | Mumps |
BCG | BCG |
日本脳炎 | Japanische Enzephalitis |
風疹 | Röteln |
医師に接種済みワクチンと接種日を記載した紙を見せると、ここでもこの年(当時30代半ば)まで再接種を何もしていないことに驚かれました。
そして、すぐに追加接種の予約をとり、次回の来院時に2つの注射をしてもらいました。
ドイツのImpfpassに記載されているものほぼ全てを追加接種
日本で受けた予防接種で、この時追加接種されなかったのはBCGと日本脳炎のみ。
そのほかは、同日にワクチン接種が完了しました。
Impfpassは乳児〜子ども、13歳〜18歳の青少年、大人によって接種ワクチンが記載されています。
私がこの日受けたワクチンは、全てImpfpassの大人欄に記載されているものでした。
大人欄記載のワクチンで、この日受けなかったものはPneumokokken(肺炎球菌)とインフルエンザです。(この2つは60歳以上推奨)
庭いじりをするなら10年ごとに破傷風の予防接種を
この日医師に言われたのは、「庭とか畑とかで仕事する?古くなった釘とかを触る?それなら必ず破傷風ワクチンは10年ごとにしなさい。」でした。
他にもポリオや麻疹などのワクチンも、1度の接種だけで効果があるわけではないとのことも。
罹患すると早産や流産などの危険がある麻疹。
2度接種しないと効果が十分に得られないにも関わらず、私は1度しか受けていません。
「また子どもを望むなら、きちんと自分の体を管理しなさい」と言われてしまいました。(結局、再接種後6年もHausarztには行っていないんですが…。)
ドイツのImpfpassが、世代に分けてワクチンの名前を記載していることには意味があるんだな、と思いました。
子どもたち、ドイツで日本脳炎の予防接種ワクチンをうつ
ドイツと日本のワクチン接種は、対象となる病気に違いがあります。
日本で幼児期に対象となるBCGと日本脳炎の予防接種は、ドイツでは対象外です。
そのため、これらのワクチンを接種するとなると、保険適用外となり自費になるとの情報が。
しかし、私の実家は日本脳炎が主に発生していると言われる西日本です。
子どもたちが万が一、日本脳炎を媒介する蚊にでも刺されると大変だと思い、一時帰国の計画をすると同時に小児科に相談しました。
すると、「母親の実家に帰る、祖父母に会うという正当な理由(旅行ではない)」によるワクチン接種であるため、保険で対応できるだろうとのこと!
2023年8月追記:小児科では帰省だからOKだろうという言い方でした。が!実際に保険会社の「旅行のための予防接種」の項目を見てみると、「個人的な海外旅行」でも公的保険(少なくとも私が利用しているBKK)で全額カバーされるようです!子どもの日本脳炎ワクチンの接種は、難しくないので小児科に相談してくださいね。
ワクチンは自分でApotheke(薬局)で注文
小児科の医師に処方箋を書いてもらい、近くのApothekeで日本脳炎ワクチンを注文しました。
入荷までには数週間かかりましたが、手に入り次第すぐに小児科に連絡。
すぐに1回目のワクチン接種をし、計画的に3回目まで完了できました。
そして、やはり保険が効いて無料でした!
Hausarztで日本脳炎の予防接種を相談してみる(予定)
子どもたちの日本脳炎ワクチンの接種に気を取られるあまり、私はすっかり自分のことを忘れていました。
6年前に医師から言われたことを全く守れていませんね…。
日本脳炎のワクチン接種効果は、なんと3年〜4年だそう。
接種時期は第一期が3歳で2回と4歳に1回、第二期として9歳で1回、が推奨されていますが、私の母子手帳にはそんな記録はありません。
9歳にもなって母子手帳は使いませんもんね。
そもそも私の母子手帳には3歳の時の2回接種の記録しか載っていないので、最初から日本脳炎に対する十分な抗体があったのかどうか、謎です。
Hausarztの予約日まであと2ヶ月と少し。
忘れなければ大人(私)の日本脳炎ワクチンの予防接種の可否についても聞いてみようと思います。(無料であって欲しい!)
後日談
Hausarztで日本脳炎ワクチンについて聞いてみましたが、「ドイツには日本脳炎を媒介する蚊はいないから必要ない」とあっさり却下されました!
Husarztや歯科などの定期検診についての記事はこちら。
コメント