海外に住む日本人にとって、日本からの国際郵便はまさに救援物資。
少し前に国際便の送り状が電子化されたこともあり、実家に小包の送付を頼んでいる人たちから「親には頼みにくくなった」との声も聞かれる様になりました。
そこへ流行りの感染症で飛行機が減便され、国際情勢が不安定になってさらに減便。
物資を頼みたいのに頼めない、という状況にはどう対応すればよいのでしょう。
今回は、日本のAmazon Globalを上手に使って、海外生活を乗り切るアドバイスです。
後半には、2023年9月22日から実施される日本郵便の国際郵便における変更も記載しています。
電子データにHSコードの入力が求められるという気が重い情報ですが、参考までに見てみてください。
国際郵便、特別郵袋印刷物が引き受け停止
送り状の電子化により、一番大きなダメージを受けたのが、絵本などの書籍の郵送です。
大人はKindleなどを使った電子書籍でいい。
でも、子どもの絵本は紙で欲しい!
そんな人たちの声も虚しく、特別郵袋印刷物(以下、特郵袋)が引き受け停止になりました。
特郵袋とは、書籍などの印刷物を箱に詰め、封をしない状態で郵便局に持ち込みをします。
そして、窓口で「特郵袋でお願いします」というと、専用の宛名記入タグが渡されます。
そこで宛先の記入をすれば、完了。
内容物は印刷物に限られますが、国際小包として発送するよりもかなり安い値段で発送できるので、絵本を大量に送るには便利です。
他の小包の郵送が電子化されたのに対し、特郵袋はそのまま差し出しができていました。
国際郵便の電子データなしはドイツが嫌がった?
通関電子データが欲しい相手に対し、なぜか特郵袋は電子データなしでの送付が可能でした。
といっても、それは数ヶ月〜1年程度の話。
届いた荷物のデータがないことにより、特郵袋は税関で止まることが増えました。
税関で止まって呼び出しを受けるのは、まだマシです。
次第に何の連絡もなく日本に送り返される事例も増えました。
あまりにも返送が増えたからなんでしょうか。
ついに、郵便局が特郵袋の引き受けをお断り!
とうとうこの日が来たか、とがっくりしたのを覚えています。
特郵袋がなくなると、小型包装物か国際小包、EMSでの発送になります。
こうなると、送料が跳ね上がるんですよね…・
書籍の国際便、古本でないならAmazon Global一択
Amazon Global、使っていますか?
ドイツにいながら、日本のAmazonからの買い物ができ、配送は5日〜7日程度。
そして配送料もそれほど高くありません。
プライム会員にならなくても、このサービスは利用できます。
実家から小包で絵本を送ってもらうとなると、送料が気になるところですよね。
Amazonで書籍を買うと、個人で配送手続きをするよりも安く、そしてずっと早く手元に届くんです。
小学館の図鑑NEO 深海生物 DVDつき (小学館の図鑑・NEO 26)
重さと送料を考えると、図鑑を送る場合は絶対Amazon Globalがおすすめ!
ただ残念ながら、Amazon Globalでは食品や薬は海外配送に対応していません。
日本のシャキッとする目薬が欲しい!なんて思ったら、実家などにお願いすることになります。
ここ1年間のAmazon Globalの履歴を見てみた
注文した日 | 買った物 | 送料 |
2023年2月 | 絵本2冊 ポケモンカード | 2,307円 |
2022年9月 | 絵本2冊 ポケモンカード | 1,807円 |
2022年7月 | 蚊取り線香立て2つ 蚊取り線香1箱 | 2,243円 |
2022年6月 | 絵本2冊 重めの児童書2冊 | 3,079円 |
2022年2月 | 絵本9冊 | 4,162円 |
2022年1月 | 絵本6冊 消しゴム ご褒美シール | 3,317円 |
なんじゃこら、というようなもの(蚊取り線香立てとか)も買っていますね。
義理の家族に頼まれたからなんですよ。
金鳥の渦巻 蚊取り線香 30巻 函 (線香立て2個入り)
navire おしゃれ な アジアン テイスト 蚊取り線香 ホルダー
ポケモンカードセットも2つ買っていました…。
25周年のキラキラカードが入ってるとかで、クリスマスやら誕生日やらに渡しました。
2回目の購入は、もうすぐ来るイースター用です。
ポケモンカードゲーム ソード&シールド 25th アニバーサリー コレクション (4パック)
それにしてもどうでしょう、この送料。
実家に無理をお願いして電子データを作ってもらったり、せっかく送ってもらったのに送り返されたり、そんなことにはならないのに、この価格。
かなーーーり、お得だと思いませんか?
私の姉は、Amazon Globalを使って、子どもたちへのプレゼントを送ってくれることもあります。
Amazon Globalの使い方
日本のAmazonのサイトで、気になるものを検索してください。
すると、左側に「カテゴリー」や「カスタマーレビュー」などのフィルターが出てきますね。
そこを下の方までずるずるっと下がっていくと、「海外発送」という文字が見えます。
その下の「配送対象」にチェックを入れると、海外への配送をしてくれる商品なのか確認ができます。
もしくは、先に配送して欲しい海外の住所を登録。
そうすると、画面左上のAmazonのロゴと検索窓の間に、配送場所選択の部分が出てきます。
そこで海外の住所を選択しておくと、商品画面の右側に配送料と商品到着の目安日が見れます。
ポケモンカードの例
ここ1年で、ポケモンカードを2回も買っていることがわかったので、ポケモンカードで説明をしましょう。
「海外発送」にチェックを入れる場合
検索窓に「ポケモンカード」を入れます。
1番左側のフィルター欄を下までいくと、「海外発送」の文字が見えますね。
「配送対象」にチェックを入れると、検索結果の商品が海外発送対応のもののみ変更されます。
ここで、どれか1つの商品を選んでみましょう。
すると、商品画面の右側に送料と配達予定日が出てきます。
この場合の送料と配達予定日は日本国内に発送した場合のものになっています。
先に海外配送先住所を選択した場合
まず、アカウントサービスページから、海外の配送先住所を登録しておきます。
次に、画面左上のAmazonロゴマークと検索窓の間にある配送先選択住所から海外の住所を選びます。
そして、検索窓に「ポケモンカード」を入れると、海外住所に配送可能な商品が表示されます。
ここで、どれか1つの商品を選んでみましょう。
すると、今度右側に出てくる配送料と配達予定日は下記のように表示されます。
この商品の検索日は3月12日でした。
配達予定日の表示は、最短で5日になっていますね。
配送料は、ポケモンカードを単品で注文した場合の送料です。
合計の配送料は注文画面で確認
海外配送先住所を入れて、商品画面で確認できる送料は、正確な送料ではありません。
上のAmazon Globalの履歴で示したように、何冊かの絵本とポケモンカードを同梱しても送料が上がらないこともあります。
請求される送料は、ショッピングカートで注文画面を進めるまで表示されません。
注文画面で配送先や支払い方法を選択し、画面をすすめると、次の画面で最終的な配送料金と請求されるであろう関税が表示されます。
その配送料でOKであれば、そのまま支払いに進んでいきます。
関税はあらかじめAmazonが代理で徴収しているものです。
もし必要なければ、後日きちんと返金されますので、安心してください。
海外への配送料
商品カテゴリーごとの商品の配送料は、商品、発送、配送オプションによって異なります。
Amazonは配送業者との協力のもと、お客様にとってよりよい配送オプションを提供いたします。正確な配送料はご購入時に、ご注文時の商品数、商品タイプ、重量、および全商品の合計重量に基づいて決定されますが、配送料の見積もりに関する基本的な目安を参考にしてください。すべての配送オプションがすべての地域で利用できるわけではありません。
合計配送料は、配送1件ごとにかかる基本料金と、商品1点ごとにかかるさまざまな料金を合計したものです。 「商品ごと」の配送料は商品によって異なり、ご注文ごとの商品数、重量、容量(容積重量)に基づく場合があります。下の表は、配送にかかる最小料金として使用される「配送ごと」の基準料金を示しています。配送料金は購入する商品に応じて上がりますのでご注意ください。
Amazon ヘルプ&カスタマーサービス 海外への配送料
国際郵便の特郵袋、2023年中に復活(予定)!
海外で日本語子育てをしていると、本当にたくさんの絵本や児童書、知育教材が欲しいですよね。
正直言うと、毎度毎度新しいものを買うのもお財布的に厳しい。
絵本や児童書は古本でもいい、という人も多いのではないでしょうか。
私もそうです。(以前は絶対嫌だったけど、もう背に腹はかえられません!)
特郵袋が停止されてから頻繁に日本郵便のサイトをチェックしているのですが、とうとうこんな情報を見つけました。
通関電子データがないせいで、ドイツに嫌がられた特郵袋。
通関電子データは日本郵便の「国際郵便マイページ」で登録するのですが、2023年秋に特郵袋もようやく電子データ化される(予定)とのこと!!
この時登録されるデータが、どうぞドイツが欲しい情報を網羅するものでありますように。
今はまだ3月…。
早く早く!!秋まで長い!!!
予定は未定、まさか2023年内に対応されないなんてことはありませんように…。
国際郵便について、なんか嫌な情報も見つけたけれど…
「2023年9月22日から、EU加盟国の一部国・地域に送る内容物のHSコードが必要になります云々」の情報が日本郵便の公式HPに載っています。
HSコードって、昔職場で輸出入管理の人たちが睨めっこしていたアレ…。
物品を素材や製法ごとなどに細かく分類してコード番号をつけたものです。
国際郵便として「国際郵便マイページ」で送り状を作成する時に、このHSコードの入力も求められるとか。
EU加盟国の一部国、絶対ドイツが入ってるやつやん。
こういう嫌なこと、絶対ドイツがやってくるやつやん。
と思ってたらビンゴ!!
やっぱり入ってます!!
上の表は2023年3月現在ですので、この先さらに対象の国・地域が増える可能性はあります。
色付きが対象で色無しが対象外という意味ではありません。
表にある全ての国と地域が対象です。
では色付きの国は何、と思いますよね。
これは、「特に注意が必要な国・地域」です!
おーい、ドイツぅぅぅ。
注意が必要な国・地域在住の人たち、頑張りましょう
【ドイツ】書籍やカレンダーなど金銭的な価値があるものを手紙(書状)や印刷物として送ると、通関電子データが送られていないことを理由として返送されるおそれがあるため、金銭的な価値があるものを送る場合は、国際郵便マイページサービスを使用してEMS(物品)、小包郵便物、小形包装物、国際eパケットまたは国際eパケットライトとして差し出すことにより通関電子データを送信するよう強く推奨します。
日本郵便 国際郵便 特に注意が必要な国・地域
ドイツ厳しい!と思ったら、フランスやアイルランドも…。
でも、ちょっと腑に落ちない文面なんですよね。
2023秋頃から「国際郵便マイページ」で特郵袋の電子データ化がされるというのに、この注意の意味がよくわからないんです。
特郵袋の電子データの情報が、ドイツが欲しいものに適応していないということ?
現状では郵便局の窓口で特郵袋を引き受けてくれないんだから、この文面が今載せられている意味があるんでしょうか。
結局は、2023年秋以降の特郵袋電子データ化を待たないとわからない、ですね。
実家に荷物送付を頼むなら、HSコードは自分で調べておくのが吉
送り状が電子化されてから、「親に小包の発送を頼みにくくなった」なんて人も増えていますよね。
うちも最初は大変そうでした。
そしてそこへきてHSコード入力の義務化。
デジタルが苦手な親を持つ人たちは、さらにお願いしにくくなりましたね。
そもそもHSコードがわからない人も多いでしょうし、親への説明も大変…。
こうなれば、「国際郵便マイページ」で電子データを作成するのは自分でしておくほうが親に負担をかけないので安心かもしれませんね。
親へ箱詰めと送り状のプリントアウト、郵便局での差し出しだけお願いすると、少しは罪悪感がなくなる…かな?
Amazon Globalでなんでも送れたらいいのですが、残念ながら食糧などは個人での配送手配に頼るしかありません。
海外配送転送サービスもありますが、高額な送料に加えて手数料もかかります。
私は、ドイツに来た最初の頃は転送サービスを使っていたこともあります。(でも結局親に頼むようになりました。)
余談ですが、この転送サービス「セカンドポスト」は、DHLを利用してスマイルゼミの配送もしてくれるそうです。リチウムイオンを含んだPCやスマホなどの国際便は断る業者が多いですが、セカンドポストに相談すると対応してくれるようですよ。この情報は「海外でスマイルゼミを使う」の記事に追加しておきます。
Amazon Globalを上手に使いながら、親が送ってくれる場合の負担軽減もしていった方がいいですよね。
HSコードの調べ方
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