49ユーロチケットが2023年5月1日から利用開始。
そんなニュースでざわざわしているとかいないとか。
1人月額49ユーロでドイツ国内のほとんどの電車を利用できるというチケットです。
*ICEやICなどの高速鉄道、他の一部交通機関では使用できません。
2022年6月〜8月の3ヶ月間に9ユーロチケットが導入されたのは記憶に新しいですよね。
我が家も子どもたちの夏休み時期には何度も利用しました。
しかし、何度も家族で利用できたのは、その時期に夏休みになっていた地域の人たちのみ。
ミュンヘンなどに住んでいる人たちは、ほとんど恩恵が受けられなかったとの声もありましたね。
一方、49ユーロチケットは、2年間に渡って導入されるとの情報です。
そして購入は、毎月キャンセル可能なAbo(定期購入)のみ、2024年からは値上げ(インフレ率により変動)などの情報も。
今回は、9ユーロチケットの後継と言われている49ユーロチケットについて書いていきます。
49ユーロにお得感はある?

「9ユーロチケットの後継が49ユーロって、あんまり安くなくない?」とお思いの人もいますよね。
私もそのクチです。キッパリ。
なぜそう思うのかというと、電車移動するのが私1人と想定していないから。
イースター休暇や夏休みなど、夫・パートナーは仕事中。
その間、車はないけれど、退屈な子どもを連れてワンオペ外出せざるを得ない親は少なくありませんよね。
49ユーロチケットは、6歳以上の子どもも購入する

ドイツで電車に乗る場合、基本的には6歳未満の子どもは無料です。
普通のチケットでは6歳以上になると子ども料金が必要になります。
しかし、49ユーロチケットは大人も子どもも同額です。
我が家の場合でいうと、49ユーロ(私分)+49ユーロ(7歳息子分)+0ユーロ(5歳娘)なので、1ヶ月に98ユーロです。夫の分も買うとなると147ユーロになりますね。*2024年は値上がりするらしいです。
ものすごくたくさん電車に乗らないと、なんだか元が取れない気がしませんか…?
49ユーロチケットがお得なのかどうかみてみよう

ドイツには、通常料金でチケットを買うよりも、お得に電車に乗れるサービスがいくつかあります。
中でもTicket1000やTicket2000は代表的なもの。
ですが、これらは利用できる時間に制限があることがほとんど。
幼稚園児や小学生の子どもの活動時間は限られますよね。
そのため、これらの定期券はあまり活躍しないでしょう。
もっとも、週末であれば上記のチケットの時間制限はありません。
しかし、ここでは平日の利用に焦点をあてて解説しています。
大人料金になる人数がポイント
1ヶ月の間に何日電車に乗るのか。
そして、大人料金として加算されるのが何歳以上なのか。
6歳以上14歳未満の子どもが「子ども料金」なのか「大人料金」なのか。
これは、非常に大事なポイントですよね。
デュッセルドルフからケルンへ行く場合

大人2人、6歳以上の子ども1人、6歳未満の子ども1人のグループで考えてみましょう。(*6歳未満の子どもは無料で電車を利用できます。)
大人2人分のシングルチケット4枚(往復分):12,12ユーロ×4枚=48,48ユーロ 6歳以上の子ども1人分のシングルチケット2枚(往復分):5,23ユーロ×2枚=10,46ユーロ 合計:58,94ユーロ
もう少し安くしたいですよね。デュッセルドルフとケルンは同じNRW州にあります。
そのため、この場合はSchönerTagTicket NRWが使えます。
SchönerTagTicket NRWは5人まで利用可能なチケット。
せっかくなので、おじいちゃんとおばあちゃんも連れていくとしましょう。

5人まで(6歳から14歳までは含み、6歳未満は含まない):47,90ユーロ
6歳から14歳までの子どもの分も含めた大人5人分として計算されているのに、シングルチケットよりも安くなりました。
それでは24時間チケットの場合はどうでしょう。
24時間チケットも子どもは大人と同額(1人用24,25ユーロ)。
しかし、5人グループ用を買えば非常にお得になりました。
24時間5人グループ用チケット(大人4人と6歳以上の子ども):40,83ユーロ
どうですか?
こちらも子どもが大人と同額扱いになったにも関わらず、とても安くなりましたね。
どうやら、グループチケットはお得感があるようです。
子どもの数が多い場合はQuer-Durchs-Land-Ticketも要検討!

Quer-durchs-Land-Ticketは、ドイツ全土で使える乗り放題チケットです。(*ICやICEなどの一部列車は除く)。

このチケットには、24時間チケットや49ユーロチケットと異なる大きな特徴があります。
それは、
- 6歳から14歳の子どもは3人まで無料
- 6歳未満の子どもはカウントされない
- 1人44ユーロ、1人の大人追加ごとに7ユーロ加算で5人まで
え?どういうこと?って思いますよね。
例えば、大人5人で利用するなら、合計72ユーロ。 1人あたま約14ユーロで1日券を利用できる計算になります。 さらに、6歳から14歳前での子どもは3人まで、6歳未満の子どもは数に制限なしで同伴することが可能。
24時間チケットや49ユーロチケットでは「6歳から14歳までの子どもは大人と同額」であることを考えると、こちらも非常にお得。
もちろんこんな便利なチケットは、購入後の払い戻し不可などのデメリットもあります。
49ユーロチケットは子どもの年齢と数でお得感が変わる

6歳から14歳までの子どもが何人いるのかによって、49ユーロチケットのお得感が変わるのがお分かりいただけたでしょうか。
1ヶ月49ユーロのチケットを家族分買うのか。
それとも、Quer-durchs-Land-Ticketや24時間チケット、シングルチケットを上手に計算しながら使っていくのか。
1ヶ月に何日電車にのるのかわからない分、うかつに49ユーロチケットに飛び付けないと思いませんか。
でも、いちいち計算するのもめんどくさいから、さっさと買ってしまいたい気もする。
悩ましいところですよね。
もし、ワンオペ覚悟で小学生3人を連れてがんばるぞーと49ユーロチケットを人数分購入すると、196ユーロ必要です。
1ヶ月196ユーロ分、頑張って電車に乗れそうですか?
子どもの分はシングルチケットで買って、大人の分だけ49ユーロチケット買った方がお得だった、ということになりませんか?
いったいどういう買い方が一番お財布に優しいのでしょうね。
私はまだ悩んでいます。
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